ついにきた、AIが書類選考する時代
こんにちは。TeamAIのリサーチチームです。
ソフトバンク株式会社がAIで新卒就職活動の書類選考を行うと発表しました。
同社は
「応募者をより客観的に、また適正に評価することを目的に」
「統一された評価軸でのより公平な選考を目指します」
と述べています。
選考にはIBM Watson日本語版が使用されています。
■IBM Watsonとは■(wikipediaより)
ワトソン(英語: Watson)は、IBMが開発した質問応答システム・意思決定支援システムである。「人工知能」と紹介されることもあるが、IBMはワトソンを、自然言語を理解・学習し人間の意思決定を支援する「コグニティブ・コンピューティング・システム(Cognitive Computing System)」と定義している。
学習には、過去の応募者のエントリーシートデータを読み込ませるているようです。
そして、合格基準に達している志望者のみ人事が面談します。
同社は以下のようにも述べています。
「IBM Watsonの活用は、人事担当者がエントリーシートの確認作業に充てる時間を75パーセント程度軽減できることが見込まれる」
それにより創出された時間を応募者との対面でのコミュニケーションに充てるそうです。
自分のエントリーシートが人に読まれない時代が来るのでしょうか?
自然言語処理で就活市場は今後どのように変わるのか注目したいところです。
しかし疑問なのは過去のエントリーシートデータを元にすることによって似た人材が集まってしまわないかという点です。何らかの共通するスペシャリティを持った人材を確保したいとの意図だとは思いますが、平たく言えば個性、多種多様性が失われるのではないかとも思います。
”「統一された評価軸でのより公平な選考を目指します」”と先に述べていることから、本当に自社の方針にぴったり合う人材のみをリクルーティングしているのでしょうか。
同社がその点の採用方針についてどう考えているのか気になります。
逆に、近い未来で多種多様な人材を選ぶためにAIを使うことができるのだろうかというところまで想像力が膨らみます。
もし本当にエントリーシートの段階で同社にとって理想的な人材を探し出し、その後の面接にじっくり時間を割いているようでしたら、リクルーティングとしては成功していると言えるでしょう。同社が同技術によって自社に適した人材の確保ができるのでしょうか。それも気になるところです。
しかし最終判断が人間によって行われることはまだ、変わらないかと思います。
それがAIによる判断になる日が来るのでしょうか。
それでは。
ソース元:https://www.softbank.jp/corp/group/sbm/news/press/2017/20170529_01/